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私たちは、どうしてこの世に生まれてきたのでしょうか？
大自然（神仏）の意志によって、父母の身体を通して、この世に最も必要な子孫の繁栄と、みんなが幸せになるための、大切な使命や役割があってこそ、この世に生まれてきたのです。どの母も、胎内に居るうちに、手足やあらゆる臓器を造った覚えはありません。大自然の摂理、つまり不思議な、大いなる力によって、一人間として生を受けたのです。ですから、自分の力で生きているのではなく、生かされている《自分》なのです。

このような大自然からの意志を、心して生きて行かなければならないのです。その意志と共に一番大切なことは、命の根源である親に感謝することです。それは親孝行ということです。常に親に心配掛けない、《自分》にならなくてはいけないのです。
私ひとり生まれるのに、父母が居ます。その父母が生まれるのに、祖父母が四人います。このように、１０代さかのぼってみますと、何と１０２４人の先祖がいた計算になります。そのうち、もし一人でも欠けていたら、今日の《自分》は無いということなのです。

そして、たくさんの先祖の遺伝子や、血の流れを受けて、存在しているのがこの私なのです。祖先の遺伝子・血の流れの中にも、善いものもあれば、芳(かんば)しくないものもあります。善いものを引き継ぐためには、そして幸せになるためには、行動の基準を親・先祖におき、毎朝、お仏壇に手を合わせ、「今日一日、喜んで進んで働きます。」と誓いをし、夕べには、「何事も無く過ごさせて頂いて有難うございました。」と感謝のお礼を言う。このような心構えで、親先祖に、心配を掛けない生活をすることによって、守ってもらい、無限の力をいただけるのです。

幸せの源泉になるのが、お仏壇なのです。常識として「仏壇は仏ができてから求めればいい。」とよく言われます。また、「うちは新家だから必要は無い。」「本家が先祖供養しているから三男の私には必要ない。」と無関心な人が多いようですが、とんでもありません。親先祖は、どの子も可愛いはずですし、幸せになって欲しいと何時も願ってくれているのです。何よりも大切なことは、親の拝む姿から、子供たちの心に、情緒ある人柄が育まれてゆくことです。勉強がよくできることよりも、みんなと仲良くし、思いやりがあり、人や物を大切にする、素直で明るい子に育ってゆくことこそ、大切ではないでしょうか。親の一番大切な使命と責任は、「子供を社会のために役立つ子に育てること」なのです。

子は親を見て育ちます。拝む姿ほど、美しいものはありません。子育てのためにも、なごやかな家庭造りのためにも、お仏壇を是非拝んでください。「手を合わす心が、悪より身を守る。」

合掌